歯ぐきが下がる 歯肉退縮の原因と予防法

歯のこと

こんにちは。歯科衛生士EMIKAです。
鏡を見て歯ぐきが痩せたな、少し長く見えるようになってきたな…と思ったことはありませんか?
この記事は歯肉退縮の原因とその予防法をご紹介します。

歯ぐきが下がるってどんな状態?

患者
患者

最近歯ぐきが痩せてきたな…って思うことがあるんです。

歯科衛生士
歯科衛生士

そうなんですね。それは歯肉退縮が起きているかもしれません。どんな状態か、しっかり見てみましょう。

このイラストのように、隣の歯よりも随分歯ぐきの位置が違っているような状態のことです。
一般的は、「歯ぐきが痩せた」などとおっしゃる方が多いです。

歯ぐきがこのように下がり歯の根の部分が露出している状態を歯肉退縮と言います。

患者
患者

こういう歯ぐきの状態のことですね。なるほど。


歯ぐきが下がると、下記のような問題が起こります。

・汚れがたまりやすい
・虫歯や歯周病になりやすい
・歯がしみる
・歯が長く見える
・歯がグラグラする

歯ぐきが下がる原因は?

まずは原因から知っていきましょう。
お口の中の状態によって、複数の要因から引き起こってしまっていることもあります。

患者
患者

原因が何なのかは、すごく気になりますね。どんなのがあるんだろう?

DH
DH

実は、いろんな要因があるんですよ。複数当てはまる方もいるんです。

歯周病の進行

歯周病が進行すると、病状が進行すればするほど歯ぐきが下がるリスクも上がります。
歯周病で歯を支える顎の骨がなくなると、歯ぐきも位置も骨の位置に伴って動いていくからです。

歯周病について詳しく知りたい方はこちらの記事を併せてご覧ください。

歯ぎしり・食いしばりがある

歯ぎしりや食いしばりは無意識で行っていることが多いです。

歯ぎしりや食いしばりの力は、意外にとても大きく
一本の歯に対して、その人の体重の5~15倍の力がかかると言われています。

患者
患者

えっ!歯ぎしりや食いしばりってそんなにすごい力がかかってるんですか?
知らなかった…


そんな歯にかかる負担を一番受けるのは、歯と歯ぐきの境目の部分です。
だから、歯ぐきが下がるんです。

それだけでなく歯ぎしりや食いしばりの負担で、歯ぐき境目の歯が虫歯でもないのにかけてしまうことも起こる場合があります。

歯科衛生士
歯科衛生士

歯は、食事などでかむ力よりも、このような無意識にかかる歯ぎしりなどの力の方がすごく問題なんです。心当たりがある方は最後の予防法までしっかり読んでみてください。

歯並び・かみ合わせが悪い

歯並びが悪いことにより、歯の位置、そしてかみ合わせに問題があって歯ぐきが下がってしまう方もいます。

まず歯並びが影響する理由とて、歯の位置の問題があります。

例えば、八重歯のように他の歯の並びよりも歯が外側に傾いていたりする場合は、その部分の骨の量が少なく、歯磨きの力などの影響を受けやすいため、歯ぐきが下がってしまうということが起こりやすいです。



そして、かみ合わせが影響する理由。

かみ合わせが整っていることで咬む力の負担が全体に均等に行き渡ります。
かみ合わせが悪いと、一部に負担が大きくかかってしまう可能性があり、それによって歯ぐきがさがるということが起こる場合があります。

患者
患者

そっか〜。歯並び悪くて、前歯がちゃんとかんでない方とかもいますよね。
そういうのは、噛み合わせにすごく影響があるって事なんですね。

歯科衛生士
歯科衛生士

歯並びは見た目だけじゃなくて、かみ合わせも整えることが大事なんです。

歯ぐきや骨の量が薄い

歯を支えている骨、さらにその周りを覆っている歯ぐきの量が十分にあることが理想です。
しかし、骨や歯ぐきの厚みは個人差があります。元々歯ぐきや骨の量が薄い方は歯ぐきが下がりやすいです。

過度な歯磨き

毎日の歯磨きを間違った方法で続けることでによって、歯や歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。
ブラッシング圧が強すぎる方は要注意です。

詰め物や被せ物があっていない

詰め物や被せ物の適合はとても重要です。
きちんとあって今井とは聞きに炎症が起こり歯ぐきが下がることが起こってしまうことがあります。

加齢

年齢を重ねることで、歯ぐきが下がるリスクは上がります。それは歯周病になるリスクも高くなるからです。

歯列矯正後の影響

元々歯が重なっていた場合にダブついていた歯ぐきが、歯並びが整うことで引きしまると
歯ぐきが下がったように感じることがあります。

また、歯列矯正では人工的に歯を動かすので、多少顎の骨に影響が出ます。
まれにその影響が大きく、歯ぐきが下がってしまうことがあります。これは特に前歯に多いです。

歯科衛生士
歯科衛生士

原因は様々です。自分でわかること意外にも専門家しかわかりにくいような要因もあります。

患者
患者

本当ですね。気になったら歯医者さんに相談して原因を教えてもらうといいですね。

歯ぐきが下がるのを予防する方法

毎日のセルフケアで予防することができます。

治療法に関しては、こちらの記事をご覧ください。

正しい歯磨きを身につける

歯磨きを正しい方法で行うことは歯ぐきが下がるのを防ぐだけでなく、歯周病や虫歯、お口の中の健康を守ることに繋がります。

ブラッシング圧に注意する

無意識のうちに、強く磨いてしまっていることがほとんどではないかと思います。
意識するためには、何かをしながら歯磨きをするではなく、鏡を見てお口の中を観察しながら歯磨きをすると力の入れすぎに注意しやすいです。

毛先の硬い歯ブラシの使用は控える

歯ぐきのダメージを考えると硬めの歯ブラシはおすすめしません。
すでに歯ぐきが下がって気になる方は、できるだけ柔らかめの歯ブラシがいいです。

電動歯ブラシを使用する

電動歯ブラシの中でも個人的には音波歯ブラシがおすすめです。
振動が強すぎず、歯ブラシを当てるだけで汚れを落とせるので、無理な力がかかることはありません。

なかには、押し当て防止センサーがついているものもあります。さらに安心して使用できます。

患者
患者

やっぱり歯磨きってすごく大切なんですね。テレビを見ながら無意識にしてることもあるから気をつけなくっちゃ。

まとめ

歯ぐきの悩みは、放っておかずに、早めに歯医者さんに相談される事をお勧めします。
歯肉退縮も早いうちに気づけば、進行を食い止める事ができる可能性も十分にあるからです。

歯肉退縮は、まずは毎日の歯磨きを丁寧に行うことでいろんな原因を予防することができます。
少しずつ意識して取り入れてみてください。

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