歯石ってどれ?自分で見分ける方法

歯周病

こんにちは。歯科衛生士EMIKAです。
歯周病の進行に関係している歯の汚れ。
中でも歯石は、歯ブラシでは取れない汚れです。

でも、歯石がついてるのかよくわからない…
どれが歯石なんだろう…

そんな風に思っている方、今回の記事で自分の歯の汚れがわかるようになります。

歯の汚れの見分け方

歯磨き毎日していても、歯ブラシで100%の汚れを落とすことはできません。

歯ブラシだけで取れる汚れは約60%です。
歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用してしっかり磨いて80~90%程度でしょう。

つまりお口の中には、日々の汚れの蓄積が必ずといっていいほどあるわけです。

だから磨き残しのないように丁寧に歯磨きをすることはとても大切です。
歯磨きして終わりではなく、汚れがきちんと取れているか確認してみましょう。

汚れの見分け方は2つ方法があります。

舌触りで確認する方法直接見て確認する方法とです。

舌触りで確認する方法

歯に汚れ(歯垢や歯石)が溜まってくると、舌で触ったときにザラザラした感触があります。
歯磨きの後ザラザラした感触がある場合は、磨き残しがあるか歯石がついている可能性があります。

歯の裏側は特に目で見ることが難しい為、舌触りで確認するといいです。

綺麗な状態がわからない方は、違いを感じることが難しいかもしれません。
そのような場合は、一度、歯医者さんでクリーニングを受けてみてください。
とてもツルツルした仕上がりです。

体感してみると、違いがはっきりとわかるようになります。

歯科衛生士
歯科衛生士

歯医者さんでのクリーニング後は本当に歯がツルツルして気持ちがいいですよ。ぜひ、この感触を覚えていて欲しいです。

患者
患者

歯医者さんでクリーニングした後のツルツルが維持できるように、歯磨きしたらいいんですね。

直接見て確認する方法

みなさんは歯磨きの時、お口の中を観察していますか?

磨き残しがあるかどうかだけでなく、歯や歯ぐきの状態をしっかりと観察することはとても大切です。

日頃から観察していることで、小さな異変に気づくことができるようになります。

奥歯や歯の裏側は見ることが難しいですが、せめて前歯などの見える範囲はしっかりと観察してみるとより丁寧な歯磨きができるようにもなります。

患者
患者

歯磨きする時ついテレビ見ながらダラダラしたりしてしまってました。

歯科衛生士
歯科衛生士

ちゃんと日頃から自分の状態を観察してると、汚れや虫歯などの小さな変化にも自分で気づけるようになりますよ。そして、これが早期発見に繋がってきます。

患者
患者

確かにそうですね。でも汚れって、見てもどれが何なのかイマイチよくわからないです。

歯科衛生士
歯科衛生士

そうですよね。大丈夫ですよ!まずはこちらを見てください。

歯科衛生士
歯科衛生士

この写真を見て汚れがついているのは分かりますよね。どれが何なのかを解説していきますね。

歯の汚れについて

歯の汚れには歯垢と歯石があります。これは全くの別物です。
まずは、それぞれが何なのかを理解していきましょう。

歯垢

「歯垢は食べかすでしょ?」と思っている方も多いかと思いますが、実は細菌の塊です。
見た目としては、白くモヤッとしたようなものです。爪でひっかりたりすると取れます。

患者
患者

ええっ!こんなにウジョウジョした細菌がいるんですか!?気持ち悪いですね。

歯科衛生士
歯科衛生士

そうなんですよ。目には見えないレベルですが、顕微鏡でみると歯垢の中にはたくさんの細菌が動き回っているんです。

個人差はありますが、一般的には食後約6〜8時間で歯垢ができます。

恐ろしいことに、歯周病の原因はこの歯垢中の細菌です。

歯垢中には、いろんな種類の細菌が混在しています。
歯垢を放置していると虫歯や歯周病の原因になるので要注意です。

恐ろしいことに、歯周病の原因はこの歯垢中の細菌です。

歯垢中には、いろんな種類の細菌が混在しています。
歯垢を放置していると虫歯や歯周病の原因になるので要注意です。

歯科衛生士
歯科衛生士

歯垢は歯磨きで取れるので、歯石になる前にしっかり取れることが重要です。

歯石

歯石とは、簡単にいうと歯垢が硬くなったものです。

歯磨きで落とすことができない汚れなので、歯医者さんで専門的な器具や機械を使用して取ってもらう必要があります。

歯石は表面がザラザラしているので、歯石が放置されていると歯垢がさらに溜まりやすくなります。
その為、歯周病が発症しやすくなります。

歯石には2種類あります。見た目も違うので、しっかり理解してもらいたいです。

歯ぐきの上の歯石(歯肉縁上歯石)

歯ぐきの上についている歯石を、専門的には歯肉縁上歯石しにくえんじょうしせきと言います。

唾液中のカルシウムなどが沈着して歯石となります。

見た目は、黄色または乳白色です。
コーヒーやタバコなどの着色が付きやすく褐色に変色することもあります。

また、比較的柔らかいので、量によっては1,2回の治療で取ることが可能です。

歯ぐきの中の歯石(歯肉縁下歯石)

一方、歯ぐきの中についている歯石を歯肉縁下歯石しにくえんかしせきと言います。

歯ぐきから出る滲出液を由来とした成分で、血液成分を含む為、見た目は黒っぽいです。
基本的には歯ぐきの中にありますが、歯ぐきの縁に見える黒い汚れは、歯肉縁下歯石の可能性があります。

歯肉縁下歯石は、歯肉縁上歯石よりも硬くとても強固に歯の根っこにくっつきます。
その為、歯ぐきの中の歯石とりには時間がかかります

また歯ぐきを刺激し、炎症を起こしたり歯ぐきが下がったりする症状を引き起こします。

さらに、歯肉縁下歯石を放置しておくと、歯周病が進行し歯を支える顎の骨をとかしていってしまいます

歯科衛生士
歯科衛生士

歯周病の治療では、まずはこの歯肉縁下歯石を取って行くんですよ。それだけ歯周病に影響する汚れなんです。

患者
患者

怖いですね。目に見えないところだから、歯医者さんでしっかりチェックしてもらいたいです。

まとめ

歯垢や歯石などの歯の汚れを自分で気づ口ことができるようになることは、可能です。


もちろん100%わかるようになることは難しいです。
それは歯と歯の間などは、専門的な器具をしようしたり、検査しないとわからない部位も必ずあるからです。

ですが、自分である程度わかるようになることで、歯医者さんにクリーニングに行く必要性がわかるようになります。そのようにできることで、早期発見ができたり、予防にも繋がります。

ぜひ、今日からの歯磨きで意識してみてはいかがでしょうか?
毎日の少しずつの意識で、お口の中の健康が保たれるようになります。

患者
患者

歯磨きの時は、鏡をみながらしっかり磨くようにしてみます。
磨いた後にもチェックしてみるといいですよね。

歯科衛生士
歯科衛生士

いいですね。毎日のチェックから、ぜひ始めてみてください!

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