歯周病の検査ってどんなことするの?

歯周病

こんにちは。歯科衛生士EMIKAです。
歯を失くす一番の原因と言われている歯周病。
この歯周病はどんな検査を受けて診断されているのかをご紹介します。

患者
患者

歯周病の検査っていつされているのか、どれが検査だったのか、どんな結果なのかって教えてもらわないとわからないですよね。

患者
患者

うんうん!歯周病にはなりたくないけど、検査が痛かったら怖いなって思うとなかなか歯医者さんに行く勇気が持てないんです…

歯科衛生士
歯科衛生士

安心してください。この記事を読めば、お二人が思っている不安は解決されますよ。

歯周病とは

歯周病は歯を支えている顎の骨が溶けてしまう病気です。
国民病とも言われるほどの罹患率で成人になるとそのリスクはどんどん上がっていってしまいます。


そんな歯周病は自覚症状が乏しく自分ではなかなか気づきにくい病気でもあります。
その為、歯医者さんでの定期的な検査で早期に発見できることがとても大切です。

歯周病について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください

歯周病の検査

歯周病の診断にはいくつかの検査が必要になります。

歯周基本検査

歯石とりを行う際など、歯科では保険診療の流れに沿って歯ぐきの検査を行います。
この歯ぐきの検査は、経験ある方が多いかと思います。

歯周ポケットの有無

使用する器具はプローブと言われるものです。
プローブはメモリが刻まれていて、これを歯ぐきの溝に入れて溝の深さを診査します。
いわゆる「歯ぐきを触られて少しチクチクするやつ」は、この検査になります。
とはいえ、歯や歯ぐきのことをきちんと熟知してした専門家が正しい操作で行っています。単にグサグサと歯ぐきを触っているわけではないので、あまり痛いことはありません。ご安心ください。

歯科衛生士
歯科衛生士

少しチクッとするかもしれないけど、痛いところは無理に触らずに、そのほかの情報からも診断できます。痛い時は我慢しないで教えてくださいね。

この検査での数値が大きいほど、歯を支えている顎の骨が溶けて溝が深くなっていると考えられます。

歯周病の診断目安

・1〜3㎜:健康範囲内
・4㎜未満:軽度の歯周病
・4〜6㎜:中等度の歯周病
・6㎜以上:重度の歯周病

患者
患者

2とか3とか言ってる数値は、この深さだったんですね。
大きい数値だと悪いってことなんだ…

歯ぐきの出血

歯ぐきからの出血は、重要な炎症のサインです。
どこから出血しているのかもきちんと記録に残しています。

患者
患者

ということは、歯磨きの時に血が出るのも、炎症のサインってことなんですね。

歯科衛生士
歯科衛生士

そうです。日頃の歯磨きでの出血は、歯肉炎や歯周病の可能性があります。

歯の動揺度

歯の動きは歯周病が進行していると、大きくなってきます。
歯には若干の生理的な動揺(0.2㎜以内)がありますが、それ以上の動きを1〜3に分類して測定します。

0.2㎜以内生理的動揺
唇舌的に0.2~1㎜軽度
唇舌、近遠的に1~2㎜中等度
唇舌、近遠的に2㎜以上、または垂直方向の舞踏状動揺高度
Millerの分類参照

レントゲン

歯のレントゲンでは、顎の骨の位置から、歯周病の進行具合を読み取ります。
また歯石の付着量や位置も把握することができるので、歯周病の治療の際には欠かせません。

このレントゲンと歯周基本検査で測定した溝の数値からより診断を確定していきます。

口腔内写真

歯ぐきの性状

上記の検査から分かる情報だけではなく、肉眼で見た状態も診断にはとても重要です。

また治療を進めていくにあたり、歯ぐきがどのように治癒していくかを記録に残し、ご自身の抵抗力も把握しています。

その為、治療の合間に口腔内写真を撮影することは多々あります。

人によって治りも様々なので、治療に対する反応が見れることは予後を予測する上でも、私たちにはとても重要な資料になります。

口腔衛生状態(プラークコントロール)

歯磨きの状況も把握します。お口の中の細菌性プラークの有無を判断します。
歯周病の治療とともに、毎日の歯磨きを頑張って磨き残しがないように行ってもらうことで、より治療効果が発揮され、歯ぐきの改善がします。

言い換えると、どんなに治療を行っても歯磨きが不十分であれば、歯周病は治りません。

かみ合わせ

噛み合わせも歯周病に影響を及ぼします。
かみ合わせの負担により、顎の骨が吸収される場合があります。

その為、かみ合わせの負担が大きい部位などはチェックする必要があります。

患者
患者

歯周病のことを考えても、歯列矯正でかみ合わせを整えることは大事なんですね。
これは知らない人もいるんじゃないかな〜

歯科衛生士
歯科衛生士

そうですね。歯並びって見た目だけじゃなくてかみ合わせも大切なんです。

そのほか

細菌検査

これは自費診療になる検査です。

主に唾液や歯垢を採取して、お口の中の歯周病菌数や種類を調べることで、歯周病リスクを明確に判断していきます。

医院で培養する簡易的なものから委託で検査するなどいくつかの方法がある為、医院によって検査方法は費用は異なります。

歯科衛生士
歯科衛生士

歯周病リスクが高い方は治療する上でも、この検査をしているとより効果的に治療できるのでおすすめです。

まとめ

歯医者さんでの治療は、実際に見ることができないので何をしているかわからず、不安に思う方もいると思います。歯周病の検査では、いくつかの情報を総合して診断を行なっていきます。
検査内容がわかると、痛いことは少ないというのもご理解いただけたのではないでしょうか?

歯周病の不安がある方、気になる方は、早めに歯医者さんを受診して調べてもらうと安心です。

患者
患者

実際にどんなところを見ているかの知れたのは、すごく良かったです。検査結果は聞けても、どんなことしているかまで詳しく教えてもらうことはあまりないですよね。

歯科衛生士
歯科衛生士

これで少しでも不安が解消されると嬉しいです。定期的に検査してもらうことが大切ですよ。

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