子供が虫歯になりやすいのは、なぜ??

子供の歯

こんにちは。歯科衛生士EMIKAです。
今回は子供が虫歯になりやすい理由についてご紹介します。

患者
患者

大人より虫歯になりやすいって…歯磨きがうまくないから、とかじゃないんですか!?

歯科衛生士
歯科衛生士

そうですね。実はもっと深い理由がきちんとあるんですよ。
今回は特にお父さんお母さんは、ぜひ知って欲しい内容です。

子供の歯について

子供の歯を「乳歯」大人の歯を「永久歯」と言います。
乳歯は、いずれ抜け落ち、永久歯へと生え変わります。ですが、抜け変わるからと言って子供の歯の虫歯はいい…というわけではありません。(理由は最後までご覧いただけるとわかります。)
特に乳歯から永久歯が生え変わってすぐの頃は、しっかりと虫歯予防を行って、虫歯に強い歯を育てていきたいですね。

乳歯は虫歯になりやすく、一度虫歯ができてしまうとあっという間に進行してしまいます。

子供が虫歯になりやすい理由

永久歯と乳歯を比べると、子供が虫歯になりやすい理由はよくわかります。
イラストと一緒にご覧ください。

乳歯はエナメル質が薄い

乳歯は、エナメル質と言われる歯の一番硬い部分が永久歯よりも薄く柔らかいです。
薄さは永久歯の半分くらいと言われています。虫歯の進行が早くなる理由の一つです。

乳歯は神経の部屋が広い

乳歯は神経のお部屋が広いので、虫歯が進行すると神経まで到達するのが早いんです。
子供の虫歯は進行が早いので、早期治療を心掛けてください。

乳歯は奥歯の溝が深い

奥歯の溝は複雑な形をしています。乳歯の場合、それに加えて永久歯よりも溝が深い為汚れがたまりやすいんです。
仕上げ磨きの場合、奥歯の溝は特に注意をして磨いてあげてください。

乳歯は臨界pHが高い

歯は酸によって溶かされ虫歯になります。
成熟した永久歯はお口の中の臨界pHが5.5~5.7前後で溶け始めます。(これを『脱灰』と言います。)それに対し乳歯や生え変わって間もない永久歯はpH6.2くらいから溶け始めてしまう為、永久歯よりも虫歯になりやすいです。

子供の歯の虫歯が大人の歯に及ぼす影響

虫歯リスクが高くなる

子供の頃に虫歯が多いとお口の中に虫歯菌が多くなり、虫歯リスクが高まります
生え変わっても虫歯菌がいなくなるわけではないので、永久歯が虫歯の危険にさらされることになります。

永久歯の成長に影響

乳歯の虫歯が進行して神経まで及んだ場合、根に膿みががたまることがあります。炎症が根の先まで行くことで、生え変わりの永久歯の形成に悪影響を及ぼす可能性があります。
『一部変色した永久歯』だったり、

永久歯の歯並びに影響

乳歯の虫歯がひどく生え変わりの時期でないのに抜かないといけなくなった場合、歯並びに影響を及ぼすことがあります
乳歯は適切な交換時期に生え変わることで正しい位置に歯並びが整います。ですが、早く抜けてしまった場合、前後の歯が動いて永久歯が生えてくるスペースがきちんと確保できなくなることがあるんです。できるだけスムーズな生え変わりができる為にも、乳歯の虫歯には注意しましょう。

まとめ

乳歯はいずれ生え変わり、永久歯は一生使い続けます。その為、乳歯よりも丈夫にできています。とはいえ生えてすぐの永久歯はまだ弱いです。また子供の頃から虫歯ができてしまうと、お口の中の虫歯リスクが高くなり永久歯も危険に晒されてしまうのです。

しっかりと虫歯予防を行って、子供の頃から歯の健康を意識していきましょう。

患者
患者

虫歯って子供のうちから予防することが必要なんですね。

歯科衛生士
歯科衛生士

子供の頃から高校生くらいまでは、特に意識して虫歯予防に努めてほしいですね。

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