こんにちは。歯科衛生士EMIKAです。
今や国民の3人に1人が感染していると言われる歯周病。この記事は歯周病の原因について詳しくまとめています。
歯周病って国民病なんて言われてるくらい罹患している人が多いんですか!?私もなるのかな?なんだか怖いです。
そうですね。成人の約8割の人が歯周病になっているとも言われているんです。でも大丈夫ですよ。今日は歯周病になる原因がちゃんとわかるので、そこからきちんと対策していけば良いですよ!
歯周病とは
歯周病は歯ぐきが腫れたり出血するなどの炎症が起こり、顎の骨が溶けてしまう病気です。進行すると、歯を抜かないといけなくなることもあります。
歯周病について詳しく知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
歯周病は全世界で最も蔓延している人類史上最大の感染症である
ギネスブック(2001年)
歯周病の原因
歯周病の原因は歯石?と思っている方もいるのではないでしょうか?
歯周病の原因は歯垢(プラーク)中の細菌です。
歯垢の中にはたくさんの細菌がいます。
その中でも、レッドコンプレックスと言われる3種類の歯周病菌に感染することにより歯周病は発症します。
歯周病菌ってどんなのですか?
【レッドコンプレックス】
P.gingivalis
Tannerella forsythia
Treponema denticola
引用:21世紀のペリオドントロジーダイジェスト
これらの菌が歯ぐきの中で繁殖することで、歯周ポケットが形成され(歯と歯ぐきの間の溝が深くなること)歯周病へと進行していきます。
歯垢の中にこんなのがウジョウジョしてると思ったら気持ち悪いですね。
そうですよね。だから磨き残しがないように丁寧に歯磨きすることはとても大切なんです。
どうやって感染するの?
歯周病菌は、思春期前後の時期から感染します。
子供の口の中には、悪い歯周病菌は存在しません。
上記に挙げたレッドコンプレックスの中でも最強に悪い菌(P.gingivalis)は、18歳頃から感染します。
この頃から、どこからか唾液を介して感染し、歯ぐきの中に菌が定着していってしまいます。
高校生卒業あたりから唾液感染に注意が必要をした方が良さそうです。
感染経路
・直接感染…キス(恋人やパートナー)
・間接感染…食べ物などを介した感染(家族や友人)
これらの感染経路が考えられます。
感染予防の観点から見ると、食事の時の直箸での料理のとりわけなどは控えるようにした方がいいです。
歯周病は唾液で移るので、パートナーがいる方は、二人共歯周病検査を受けることを勧めています。
なるほど。それは大事なことですね。
歯周病の発症は?
歯周病菌の感染は18歳前後から始まります。
ですが、感染したからと言ってすぐに歯周病になるわけではありません。
歯周病菌は感染してから、好発時期までずっと歯ぐきの中で発症の時期をいまかいまかと待っています。
歯周病になるのは20代後半からです。
理由はお口の中の細菌の叢は20代後半に完成すると言われているからです。
それまでに徐々にいろんな菌に感染していきます。
そして歯磨きが不十分であったり、年齢などの理由で、細菌叢のバランスが崩れてしまうと、歯周病が発症します。
歯周病の好発年齢は、40歳前後と言われています。
歯周病菌は持っていたとしても発症しないように努めることはできるんですね!それを知れて少し安心しました。
はい、ぜひこれから歯周病の予防に努めていきましょう。
歯周病予防をしたい方はぜひこちらの記事もあわせてご覧ください。
まとめ
歯周病の原因は細菌です。
ですが歯周病菌は唾液で簡単に感染し、多くの人のお口の中に日常的に存在します。
お口の中のバランスを保っていれば、歯周病菌がいても発症を防ぐことは可能です。
大事なのは毎日の歯磨きで歯垢をしっかりと取り除くことです。
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