こんにちは、歯科衛生士EMIKAです。
歯医者さんの治療に時間がかかって不安になったり、不満を感じたことはありませんか?
今回、歯の治療に時間がかかる理由の一つ「歯の神経の治療」について書いていきます。
虫歯が進行してくると歯の神経をとる治療が必要になってきます。
治療が怖い!なんかグリグリされる!そう思っている方はいませんか?
ここではそんな不安や疑問が解決できます。
歯の神経を取るってどういうこと?
あなたのお口の中には今まで治療した歯がありますか?
その歯はどんな状態でしょうか?
それを区別する際、歯の神経がある歯『生活歯』と神経がない歯『失活歯』に分かれます。
それは歯の治療がどこまでされているかの違いです。
歯を断面で見ると、実はこのようになっています。
歯は生きているので内部には柔らかい組織(神経や血管など)があります。歯を生かしておくための組織です。
だから、神経はある歯は「生活歯」と言われます。
ですが時としてこの神経をやむ終えず死なせる必要があります。その際にこの神経を取るという治療を行います。
この治療のことを『抜髄(ばつずい)』と言い、神経がなくなった歯を「失活歯」と言います。
歯の神経を取ることで症状を改善することが必要になります。
どんな時に神経をとるの?
虫歯が進行した時
虫歯の進行は5段階に分かれます。
CO,C1,C2,C3,C4のうち虫歯が神経まで到達したC3になると、歯の神経をとる治療が必要になってきます。
虫歯の進行に関してはこちらの記事をご覧ください。
C3まで虫歯が進行すると、虫歯菌に感染した歯髄が炎症を起こし、「歯髄炎」を起こします。
こうなると炎症を抑える為に歯の神経をとるしかありません。(ズキズキと痛みが強くなり、眠れないほどの痛みになることもあるからです)
重度の知覚過敏
虫歯でもないけど、歯がしみる。この症状が重度の場合、日常生活に支障が出るほどの痛みになってきます。
そうした場合は痛みを感じる神経を取ることで症状が改善されます。
歯にヒビが入った時
歯が割れてしまい神経までヒビが入っていしまった場合は、歯の神経をとる必要があります。
神経を取り除いて無菌状態にする必要があるからです。
そのほか歯の移植をするときなども同様の処置をおこアニマス。
歯の神経をとる治療の流れ
歯を削って神経を除去する
虫歯を開き例にとって歯の神経を露出させます。ほとんどが麻酔下で行います。
根管内の神経を除去する
歯の内部には、「歯の神経が入る部屋(歯髄腔:しずいくう)」があります。
この部分の神経を「ファイル」と言われる針のような器具で上下に動かして書き出しながら、中をきれいにしていきます。
歯髄の上方の歯髄腔は広く神経をとり除くのも用意ですが根の方になると(根管:こんかん)は道が細く曲がっていて複雑に枝分かれしていることもある為、神経をとるのは困難になることも多いです。その為時間も要します。
根管を拡大する
根管内の神経を取り除くと同時に、細く曲がりくねった複数の根管を、太くまっすぐに整えていきます。これを「根管拡大」と言います。
根管充填
根管を拡大、消毒洗浄を行いきれいになったら、最後に神経の代わりとなるお薬を詰めていきます。歯の内部が再感染しない為に、菌が入らないようにする為です。このお薬を詰める治療を「根管充填」と言います。
これで神経の治療は終了です。
あとは被せ物の治療を進めていきます。
治療回数や期間はどれくらい?
神経の治療が時間がかかります。
前歯で2~3回、奥歯は根っこの本数も多く複雑な場合もあるので3~4回、神経の治療に回数がかかります。
また痛みがひかない場合にはもう少しかかる場合があります。回数には個人差があります。
神経治療が終わったあとは歯がきちんとかめる状態にする為に被せ物を入れる必要があります。
そこにさらに治療回数がかかります。大体3~4回程度です。
週に1回の治療に通うとすると期間としては2ヶ月くらいかかります。歯科の治療が時間がかかる、というのはこの根の治療に要する時間が多いことが一つの要因です。
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